2015年4月2日木曜日

KORG DS-1H 自分で修理する場合

KORG のダンパーペダル DS-1H を
自分で修理する場合の手順です。

私の修理の体験がもとになっているので、
参考にならない場合があるかもしれません。
ご了承ください。

DS-1H を使用して何年か経ったある日、
不具合が起きるようになりました。

現象としては、「踏んでいても "稀に" 音が伸びない」
というなかなか再現しづらいものです。


原因を探る
まず、ペダル側が「踏んだことを送信できていない」のか、
楽器側が「踏んだことを認識していないのか」を特定します。

私の場合、DS-1H はシンセサイザー用と電子ピアノ用で
2つ持っていたので、入れ替えて演奏したりと検証を行い、
楽器側の設定の問題だったり、故障ではないことがわかりました。

ということは、ペダル側の問題です。


ペダルの原因箇所を調べる
故障した方の DS-1H は10年以上使っています。
経年劣化かと思ったのですが、
とにかく原因を調べてみることにしました。

まずは接続部を疑ってみます。













カシオ SP-20 のように接続部がL字になっているもの
ならともかく、こういった先端だと、運搬などでうっかり
壁にぶつけて接触部がおかしくなったり、最悪断線します。

音を鳴らしながらペダルを踏み、接続部をつまんで
軽く動かしてみますが音は正常に伸びたままでした。
接続部には問題が無いので、ペダル内部を疑ってみます。


ペダルを分解する
ドライバーで裏のねじをはずし、黒いカバーを取ります。
(自分での修理、改造は自己責任です。
保証サービスなども適応されなくなるのでご注意ください。)













内部を見てみると、赤丸で囲った白いパーツ部分が
金属部に接地することで踏んでいるかどうかを
認識していることが分かります。

























ここでもう一度音の検証をします。

現在の分解してある状態(黒いカバーの無い)と
再度、黒いカバーを付けた元の状態での比較です。

前者は、ペダルが正常に機能しました。
後者は、やはり稀に音が伸びません。


原因
今回の原因は、踏みこみが白いパーツにうまく伝わらず、
その先に認識されていないため音が伸びなかった、
ということになります。

今まではなぜ正常に動作していたか?稀に発生するのか?
については、部品の経年劣化だと考えています。

今まで何千回もペダルを踏んできたので、バネの伸縮が
弱まったか、白いパーツに組まれている黒い針金が
以前よりも緩めになってしまった、などかなと。


修理する
黒いカバーの踏み込みの限界を教えてくれる画像の
赤丸部分をやすりで 0.7 ~ 0.8 ミリくらい削ることにしました。













この部分を低くすることで、より踏み込めるようになり、
再度演奏して確認したところ不具合は解消されました。

強引な対策になりましたが、
ペダルの "遊び" を調整する際にも使えそうです。

ただし、この方法を行うと、
ハーフペダルの送信値は少しおかしくなります。

0 と 127(踏んだか踏んでいないか)が送信できれば
問題ないという方ならOKですが、ハーフペダルに
拘りたい方は、買い換えられるのが一番かと思います。

ハーフペダルの詳細についてはこちら

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